FZ1で撮影した写真の画像補正(1)

3. FZ1で撮影した写真の画像補正

(1) 当ホームページのGalleryの写真の作成手順

 FZ1で撮影した写真ですが、200万画素機としては、解像感や発色はかなりがんばっていると感じています。ただし、ノイズが多い。ISO感度を50に設定しても、青空のようにノイズが目立ちやすいものの場合はかなり気になります。

 元の画像にノイズが多いと、画像補正でコントラストを上げたり、シャープ化処理を施した場合、さらにノイズが目立つようになります。撮影時の状況から、ISO感度を100や200にせざるを得なかった場合には、なおさらです。

 また、FZ1の12倍ズームですが、最望遠の近辺では、若干画像のシャープさが落ちるような気がしています。

 そこで、当ホームページのGalleryの写真は、以下のような手順で作成しています。

 [1] ノイズの除去
 [2] 傾きの補正やトリミング
 [3] 不要なものの消去
 [4] 色調やコントラストの調整
 [5] ホームページ用に画像を縮小
 [6] 画像のシャープ化
 [7] 完成画像の保存(JPEG形式)

 [1]はNeat Image、[2]から[7]はデジカメの達人 POWER+というソフトウエアを使用しています。

 FZ1で撮影した写真はJPEG形式の画像データとなります。JPEGは不可逆圧縮による画像の劣化を伴うため、[1]から[7]までの間で作業中の画像を一時保存する場合にはTIFF形式またはDCM形式(デジカメの達人独自のフォーマット)を使い、作業途中での画像劣化を避けています。

 ◇Neat Image

 FZ1で撮影した写真は、まず、Neat Imageというソフトウェアを使って、ノイズを除去します。Neat Imageは、米ABSoft社製の、デジタル画像のノイズを除去する専用ソフトです。たいていのフォトレタッチソフトにも画像のノイズを減らすフィルタ機能は付いていますが、それらを使うと画像のディティールがつぶれたり、発色が悪くなったりという副作用がかなり強く出てしまうので、どうしてもという時以外は使いたくありません。

 それと比べて、Neat Imageは、かなり優秀なソフトウェアです。Neat Imageは処理対象の画像のノイズパターンを事前に「学習」するため、画像のディティールや発色にあまり影響を与えずに、ノイズだけを驚くほど見事に除去してくれます。

 下の写真は、撮影した写真そのもの(無修正)です。(写真をクリックすると拡大表示になります)

 下の写真は、Neat Image でノイズを除去した後のものです。

 Neat Imageにはフリーのデモ版があり、デモ版でも機能的には概ね問題ないのですが、修正後の画像をTIFF形式(画像劣化がない)で保存できる」「ノイズ修正後の画像にもExif情報(撮影日時、絞り値、シャッター速度などの情報)を引き継ぐ」という点から、私はHome Edition(約30ドル)を購入して使っています。

 ◇デジカメの達人 POWER+

 フォトレタッチソフトとしては、アドビ社のPhotoshopと、その機能限定版のPhotoshop Elementsが有名ですが、私は日本IBMが開発したデジカメの達人 POWER+を使っています。FZ1より高額なPhotoshopはそもそも問題外として、Photoshop Elementsと比べると、デジカメの達人のコストパフォーマンスはなかなかのものです。

 デジカメの達人は、おもちゃっぽいネーミングにもかかわらず、かなり本格的なフォトレタッチ機能を備えています。特殊効果を施すフィルタ機能は豊富ですし、ヒストグラムによるレベル補正やレイヤーの機能もあります。Photoshop Elementsでは、Photoshopにあるトーンカーブという重要な機能が省かれてしまっているのですが、デジカメの達人ではちゃんと使えます。Exif情報の表示や、修正後の画像へのExif情報の引継ぎも問題ありません。それでいて、価格(約5,000円)はPhotoshop Elements(約10,000円)のほぼ半額です。

投稿者 webmaster : 2003年02月23日 02:00 | コメント (0) | トラックバック (0)

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