空飛ぶ広報室

 6月16日の成田・航空科学博物館での上映会に向けて、作品制作に取り組んでいます。これは、日本飛行機クラブ~Team Flyer’s Film~のメンバーによる合作で、現在、私は自分の担当パートの編集作業を行っています。上映会まであと1カ月を切りましたが、準備は概ね順調に進んでいます。

 編者作業が煮詰まると、気分転換に映画のDVDや録画しておいたテレビドラマを見たりするのですが、今シーズンのテレビドラマで唯一観ているのがTBSの日曜劇場「空飛ぶ広報室」です。

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「空飛ぶ広報室」番組宣伝ホームページ

 このドラマは、原作が有川浩さんの同名小説で、主な登場人物は、航空自衛隊の広報室の面々と、そこを担当することになった女性のテレビ・ディレクターです。有川浩さんの小説は、デビュー作の「塩の街」から始まって、自衛隊もの(「空の中」「海の底」「クジラの彼」)、SF・ミリタリーもの(「図書館戦争」)を中心にかなり多く読んでいます。「空飛ぶ広報室」の原作小説も、発売直後にしっかり読んだ私ですが、今回のテレビドラマは気に入っていて、毎週楽しみに観ています。撮影に対する航空自衛隊の協力ぶりも、大きな見所です。

 テレビ局側の登場人物の行動(番組の企画、取材、ロケなど)に関しては、ドラマの中とはいえ、考えさせられる部分が多いです。やはり、いいものを作るには、それにたずさわる人の情熱が不可欠ですね。

 一方、航空自衛隊は公共的な使命を背負った組織で、その広報室は航空自衛隊のイメージアップを目的に活動しています。中の人々は、民間企業の広報部・宣伝部と似たような思考や行動をとります。ドラマの中では、広報室の面々がマスコミ対応に苦労したり、立てた企画の費用対効果を気にしたり、自衛隊内部の根回しに奔走する姿が描かれます。ゴールデンタイムのテレビドラマの中で、航空自衛隊のヘリが何分映ればCM換算でXX万円の宣伝効果だとか、ドラマの撮影協力への見返りとして役者の台詞に「航空自衛隊」と入れさせる交渉をしたりする場面が登場します。航空自衛隊を、空港や航空会社に置き換えてみると、この種の部署の行動原理は、とても興味深いものがあります。

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