2004年8月 那覇空港撮影記

 2004年夏。家族会議の結果、「今年の夏は沖縄に行こう!」ということに決まりました。行きの飛行機を新ポケモンジェットにする、というオマケ付きです。以前、沖縄(宮古島)に行った時は、下地島まで足を延ばしたのですが、台風で訓練スケジュールが変更になり、ろくな撮影ができませんでした。「今度こそは・・」ということで、ぜひとも沖縄での飛行機撮影をスケジュールに盛り込みたいところ。今回はホテルが那覇市内なので、調整の結果、何とか半日だけ那覇空港周辺での飛行機撮影のお許しが出ました。

 事前準備として、書籍やインターネットで那覇空港の撮影環境を調べてみると、「離発着数は日本で5番目」「展望デッキからは海が見え、フェンスはあるが金網なし」「少し離れた瀬長島というところでは、アプローチ機を真正面から撮れる」などの情報が。「これは思ったよりも良い絵がたくさん撮れるのでは・・・」と期待が高まります。あとは撮影日が晴れることを祈るだけです。

 出発当日の8月17日、沖縄方面は台風通過中といういや~な状況。羽田の出発ロビーのアナウンスでは、欠航は免れたものの、那覇空港に着陸できない場合は引き返すかもしれないとのこと。もう、成り行きにまかせるしかないので、出発ロビーで普段撮れないところからの写真を撮りながら、出発時間を待ちます。


出発ロビーから見た新ポケモンジェットの到着シーン

 16:20、沖縄那覇行きの新ポケモンジェットは、万が一に備えて帰りの燃料を積んだために定刻より約30分ほど遅れて離陸。B747の二階席の窓側が取れたので、飛行中は雲海を眺めながら過ごします。台風の影響で、とてもダイナミックな雲海が眼下に広がります。



新ポケモンジェットの機内から見た雲海

 18:30、幸い無事に那覇空港に着陸。でも、台風は通過したとはいうものの、天気は小雨まじりの強風。那覇空港での撮影は、8月20日のお昼ごろから半日のみと決まっています。さて、どうなることやら。

 8月18日、8月19日は、曇り時々雨という天気の中、ビーチや温泉、水族館(沖縄美ら海水族館)などを回りました。東京だと、普通台風通過後は急速に天候が回復するのですが、ここでは天候がなかなか回復しません。それでも8月19日の夕方になると、やっと青空が広がりはじめました。これなら明日の撮影は何とかなりそうです。

 8月20日は那覇空港での撮影日です。朝の天気は、待望の晴れ(!)。いい感じに雲も浮かんでいます。ところが午前中、首里城を見学しているといきなりスコールが。次第に雲も広がってきました。とはいっても撮影できるのは今日しかないので、首里城見学の後、タクシーで那覇空港へ。12:00少し前に那覇空港に到着。まずは展望デッキに向かいました。


那覇空港近辺の地図(①~⑤は下記文中の撮影場所を示す)

 那覇空港の展望デッキは、ターミナルの3階にあります。左右に分かれており、滑走路に向かって右側では主にANA・ANK、左側では主にJAL・JTA・自衛隊を見ることができます。入場料は100円です。胸あたりまでのフェンスはありますが、羽田や成田のような金網はなく、撮影には良好な環境。滑走路の向こうには海が広がっていて、とても素晴らしい眺めです。


那覇空港の展望デッキ(右側)からの眺め

 まずは、12:30出発予定の新ポケモンジェットを撮るために、右側の展望デッキ(①)へ。空は雲が多く、日が差したり陰ったりという状況。少しでも多く日が差してくれることを祈りながら撮影を開始しました。あいにく新ポケモンジェットの出発時には少し日が陰ってしまいましたが、撮影はおおむね成功。


新ポケモンジェットのプッシュバックシーン


新ポケモンジェットの離陸シーン

 その他、ANAやJTAのB737、B777、B747などのタキシングや離陸を撮影して、今度は左側の展望デッキ(②)へ移動しました。
 左側の展望デッキでは、海をバックに、飛行機が滑走路から離陸する瞬間を撮影できます。正午を過ぎたので、やや逆光気味になりつつありましたが、せっせと撮影に励んでいると、またしてもスコールが。12:30から14:30までの間に3回ほどスコールに見舞われましたが、その合間をぬって撮影を続けました。


那覇空港の展望デッキ(左側)からの眺め


那覇空港の展望デッキ(左側)から撮った離陸シーン

 那覇空港の展望デッキで目立ったのは、やはりB737ですね。羽田や成田だと、B747やB777などの大型機がどうしても目立つのですが、那覇空港のB737は数が多く、小型のせいか離着陸やタキシングにとてもスピード感があり、颯爽としています。まさに沖縄の空の主役といった感じです。


那覇空港の主役、B737(スコール直後で滑走路が濡れている)

 14:30、展望デッキのあるターミナルビルから、タクシーで次の撮影地である瀬長島へ。瀬長島は那覇空港の南、ランウエイ36方向にある小さな島(橋で渡れます)で、今日のような北風の場合、着陸機を撮影するには最適の場所だとのこと。まずは、橋をわたった島の入り口(③)のところでタクシーを降りました。

 海の向こうから着陸機が接近してきます。ほぼ真正面。轟音とともに頭上をかすめていく。すごい迫力です。滑走路方向には着陸灯が続いており、「夕暮れの点灯している時の着陸シーンを撮りたいけど、今日は無理だよなあ・・」




瀬長島の入り口では、着陸機が頭の上をかすめる

 何カットか撮影した後、着陸コースに沿って空港方面に移動。空港に向かう道路の上(④)に行きました。ここだと滑走路に着陸する飛行機を、ほぼ真横から捉えることができます。


瀬長島から空港へ向かう道路の上から撮った着陸シーン

 30分ほど撮影しましたが、着陸コースからやや離れており、絵としてもやや単調に感じられたため、再度移動することに。来た道を戻り、着陸コースに近く着陸の瞬間も比較的大きく撮れる、野球場の角(⑤)で、カメラをセッティング。着陸機をカメラでフォローしていくと、途中一瞬だけ立ち木が入ってしまうのですが、これ以上のポジションはないと思われたので良しとしました。




瀬長島の野球場の角から撮った着陸シーン

 既に時間的には16:00頃になっていましたが、沖縄は日が長く(西に位置するため)、まだまだ夕方という感じではありません。この時間になると雲も減り、日が陰ることも少なくなり、青空に白い機体を輝かせながら、着陸機が次から次へと降りてきます。機種もさまざまで、外国のエアラインや自衛隊機、小型のプロペラ機などもいて、とてもバリエーションに富んでいます。撮影に熱中するうち、瞬く間に時間は過ぎていきました。

 17:30、後ろ髪を引かれつつも、夕日の那覇空港を撮るために再度展望デッキへ移動することにました。機材を抱えて瀬長島から橋を越え、18:00頃に幹線道路へ。ところがタクシーがなかなか来ません。夕日はどんどん沈んでいきます。これはマズイ。こうなったら電話で配車を頼むしかないかと思っていたところに、やっと空車が通りかかりました。貴重な時間を30分ほどロスってしまい、展望デッキに戻れたのは日没間際の18:45。展望デッキの閉鎖時間は19:00。残念ながら、夕日のシーンはあまり撮影できずに終わってしまいました(残念・・・)。


那覇空港の夕日

 その後30分ほど、空港内からガラス越しに、日没直後のタキシング・シーンを撮影して、那覇空港での撮影を終了しました。


ターミナルビルからガラス越しに撮ったタキシングシーン

 今回の那覇空港での撮影成果は、60分のDVテープで約2本。約半日の撮影時間だった割には、沖縄の青い空と海、前日までのことを考えれば恵まれたといえる天候、離発着機の多さ等に助けられ、期待以上の成果を得ることができました。どんなシーンが撮れたかについては、Video GalleryのNaha Airport Scene 001~004を、ぜひご覧下さい。

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