RX10M3で、航空自衛隊の航空祭が撮れるか?

私は現在、SONY DSC-RX10M3とSONY FDR-AX1で、主に飛行機の撮影を4Kで行っています。画質重視あるいは夜間撮影の場面ではRX10M3、操作性重視の場面ではAX1を使用してきました。(PanasonicのFZ1000やFZH1は、現在は手元にありません)

SONY DSC-RX10M3

SONY DSC-RX10M3

SONY FDR-AX1

SONY FDR-AX1

最近、超望遠撮影が可能な4Kビデオカメラとして、SONY PXW-Z190が発売になりました。価格はカメラ本体+予備バッテリーで50万円前後とかなりの高額です。これまで愛用してきたAX1の後継機として購入を考えてはいるのですが、今のところ購入は踏みとどまっています。というのも、画質や夜間撮影という点で、Z190でもRX10M3に勝てないだろうと考えているためです。

SONY PXW-Z190

SONY PXW-Z190

RX10M3の弱点は撮影時の操作性なんですが、今回、良好な操作性が求められるという意味では最もシビアな被写体の一つである、航空自衛隊の航空祭の撮影をRX10M3で行ってみました。

以下は、RX10M3で撮影した4K動画のサンプルです。


SONY DSC-RX10M3 4K動画撮影サンプル1


SONY DSC-RX10M3 4K動画撮影サンプル2

RX10M3の評価については、以前、以下の記事を書きました。

SONY DSC-RX10M3 4K動画撮影テスト
http://www.j-sky-film.net/2017/07/sony-dsc-rx10m3-4k/

今回、RX10M3に関して改めて感じた点を述べます。

・レンズがとても優秀(特に望遠域)。
・28mm-680mmの25倍ズーム。レンズ交換が不要(というかできない)が、例えばブルーインパルスの展示飛行を撮るのに途中でレンズ交換している暇はないので、どうしてもこのような高倍率ズームが必要。
・望遠中心の4K動画の画質は、30~50万円クラスの業務用ビデオカメラ(例えばPXW-Z150やPXW-Z190)よりも良いのではないか。
・望遠で手振れ補正オンで高速に動く被写体を撮影しても、不自然な揺り戻しがないので、飛行機の撮影にとても向いている。ただし、全体的にややゆらゆら動き過ぎる感じがある。
・電動ズームの動きは、ビデオカメラと比べるとスムーズとは言えないが、慣れればブルーインパルスのような被写体の撮影もなんとか可能。
・電動ズームが、最望遠近辺でがたつく。
・MF(マニュアルフォーカス)でフォーカスを固定した状態で、電動ズームでズームアップ・ズームダウンを繰り返すと、微妙なフォーカスずれが起きる場合がある。被写体の動きを追っていると、ずれたことになかなか気付かない。ズーム時の安定性は、やはりビデオカメラの方が優れている。
・SONY純正のズームリモコンが使える(RM-VPR1)。
・サンプルは、発色控えめの設定で撮っている(ピクチャープロファイル:PP4)。デジカメ風のはっきりした発色でも撮れる(ピクチャープロファイル:PP2)。
・紹介したサンプルは、すべてMF(マニュアルフォーカス)で撮っている。AFで撮った場合は、激しく動き回る被写体のフォーカスが外れる場合があるが、それはどんなビデオカメラで撮っても同じ。
・連続撮影可能時間は30分。ブルーインパルスの演技時間は、離陸前の準備を含めると30分を超えるので、途中どこかでカットを切る必要がある。
・今回は夜間撮影はしていないが、1型センサーなので夜景にも強く、日中から夜までこれ1台でなんとかなる。

航空自衛隊の航空祭の展示飛行を4Kで撮ることを想定した場合、広角から超望遠までレンズ交換なしで撮る、超望遠で高速に動く被写体をなるべくブラさずに撮る、画質も良い(業務用ビデオカメラのレベル)という条件だと、カメラの選択肢はほとんどなく、現状、
(1) SONY DSC-RX10M3/M4
(2) SONY PXW-Z190
のいずれかしかないだろうと思っています。

RX10M3は電動ズームの動きやズームリモコンを使った時のレスポンスがあまりよくないので、撮影時に多少のストレスを感じました。撮影時の操作性を考えれば、当然のことながらZ190の方がよいのですが、超望遠撮影や夜間撮影時の画質、Z190の価格を考えると、RX10M3で頑張った方が合理的なような気がして、もやもやする状況が続いています(苦笑)。

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