永遠の0(ゼロ)
以前から気になっていた本だったのですが、文庫化されたのを機に読んでみました。書名の0(ゼロ)とはゼロ戦のことで、現代を生きる主人公の姉弟が、特攻で亡くなった祖父のことを調べるために、かつての戦友の人たちをたずねていくという話です。
史実にまつわる描写が多くあり、過去聞いたことのある話も多かったのですが、それでもところどころ胸に詰まるものがありました。Amazonの読者評は概ね好評ですが、個人的には、祖父であるゼロ戦パイロットの人物像は、当時を生きた人としては微妙な違和感がありました。やはり、作者やわれわれのような戦後世代が考える人物像だという気がして・・。とはいえ、太平洋戦争(大東亜戦争)を扱った最近の小説としては良作の部類に入ると思います。こういった分野に今までご興味の無かった方は、一度読んでみてはいかがでしょうか。
書籍「永遠の0 (ゼロ)」戦後に生きる自分達を考える
「永遠の0 (ゼロ)」★★★★★泣いた!
百田 尚樹著 ,
講談社文庫、2010/7/7、9刷
( 608ページ , 920円)