新千歳空港撮影準備 (4)

●脚立の上でビデオ撮影?
 写真の場合だとそれほど問題にならないのですが、脚立の上でビデオを撮るというのは非常に難しいものです。ビデオの場合、安定した絵を撮るために、三脚を使って撮るのが原則です。また、離着陸する飛行機(動きが速い)を望遠でフォローし続けなければなりません。広く安定した地面の上でも、一定時間、ブラさずにフォローし続けるのは非常に難しい作業なのですが、それを不安定な脚立の上でやるというのは・・・。

 ビデオカメラを大きくパンする場合、手持ちであれば体をひねれば何とかなりますが、三脚でとる場合には撮影者が三脚の周りを移動する必要があります。したがって普通に考えると狭い脚立の上にとどまり続けることはできないのです。できることなら、脚立の高さでステージのような広い足場が欲しい。
 2メートルのフェンスをクリアできる特大の三脚と高くて広い足場を、雪の新千歳空港の外周の撮影ポイントに運び込む必要があります。果たして実行可能でしょうか? かといって、脚立の上で手持ち撮影では、撮れる絵のクオリティはあまり期待できず、新千歳空港まで大金をかけて遠征する意味がなくなってしまいます。

 行き当たりばったりで撮影に臨むのは、あまりにリスキーです。これは、成田あたりでフェンス越えの撮影の予行演習をした方が良さそうです。

●予行演習
 成田のさくらの山公園は、飛行機ウォッチングにはよい場所ですが、2メートルほどのフェンスがあるので、フェンス間際で滑走路上の離陸や着陸の瞬間を撮影するには、脚立が必要です。新千歳空港の外周と似たような環境なので、ここで予行演習をすることにしました。下の写真は、さくらの山公園の様子です(写真をクリックすると拡大表示になります)。
 

 羽田や成田だとあまり出番がなかったのですが、実は、私も特大の三脚を持っていたので、今回はそれを使うことにしました。SLIK の THE PROFESSIONAL 4 で、最大高は2.5メートル。予算の関係で、カーボン製ではなくアルミ製を購入したので、重さは6.9キログラムもあり、持ち運ぶのもセッティングするのも大仕事です。これはスチル用の三脚ですが、ビデオ用の三脚でここまで大型のものを入手することは困難です。この三脚の上に、VelbonのボールヘッドPH-173とManfrottoのビデオ運台 503を取り付けました。VelbonのボールヘッドPH-173は、ビデオカメラの水平をすばやく正確に取るために使用します。


 撮影用の足場としては、通常の脚立ではなく、ホームセンターなどで洗車用として販売している作業台を用意しました。足場の広さは、30センチ×82.5センチです。高さも82.5センチで、これは三段の脚立とほぼ同じ高さです。ちなみに重さは6.2キログラムです(泣)。


 三脚と作業台は、フェンス前にこのようにセッティングしました。ビデオカメラの位置からは、フェンスを十分にクリアすることができました。



 この日は風向きの関係で、滑走路からこちらに向かって離陸する飛行機を撮影したのですが、この場合だと、離陸する飛行機をフォローするには、ビデオカメラを約180度パンする必要があります。カメラをパンするにつれて、撮影者の方も移動する形になるので、どうしてもある程度の広さ・長さのある台が必要なのです。

 作業台の上にあがると、結構高くて、最初は撮影するにもおっかなびっくりといった感じでした。ですが、20機ほど離陸シーンを撮影するうちに、だんだんと慣れてきました。




撮影サンプル (Windows Media 640×480 (2.0Mbps))
 三脚に対して、作業台の置き場所をきちんとセッティングできれば、そこそこ安定した絵が撮れることが分かりました。これなら、現地でも何とかまともな絵が撮れそうです。ただし、雪の中、これらの機材を撮影ポイントまで運ぶという難関が残っていますが。

●三脚・作業台は宅急便、現地での移動はレンタカー
 いろいろと考えた結果、
  ①特大の三脚と作業台は宅急便で送る。
  ②現地での足としてレンタカーを借りる。
しかないだろうという結論になりました。

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